プールの水を飲んだ01

水泳をしていると、プールの水を誤って飲んでしまうことがあります。
プールの水には、消毒のために塩素が入っていると聞きますが、体に害はないのでしょうか。

プールの塩素濃度は水道水と同じ

一般的なプールの場合、遊離残留塩素は1リットルあたり0.4mgから1.0mgのあいだに保たれています。これは水道水に含まれる塩素の割合(0.1mg/L~1.0mg/L)とほぼ同じです。

そのため、通常のプールに含まれる程度の塩素濃度では、私たちの身体への悪影響はほとんどありません。

遊離残留塩素の基準
プールの水0.4mg/L~1.0mg/L
水道水0.1mg/L~1.0mg/L

なお、上限値(1.0mg/L)は過剰な塩素投入を抑制するために設定されており、1.0mg/Lを超えてもただちに健康被害を及ぼすものではないとされています。

塩素だと思っていたニオイの正体は…

プールから漂ってくる刺激臭は塩素ではありません。塩素とアンモニアが反応して発生するトリクロラミンという物質によるものだと考えられています。

私たちの汗(あるいは尿)に含まれるアンモニアが、消毒のための塩素と反応してトリクロラミンが生成され、あのプール独特のニオイになっているというわけです。

プール01
▲塩素と反応しているのは、できれば尿ではなく汗であってほしい

トリクロラミンには刺激性があり、プールに入ると目が赤くなるのも、このトリクロラミンのせいだと言われています。

ただし、一般的なプールにはトリクロラミンなどの不純物を取り除く循環ろ過装置が備え付けられているため、人体に大きな影響が出ることはほとんどありません。

症状が出たときの対処法は?

とはいえ、水中での運動は思った以上に体力を消耗するため、プールのあとに体調が悪くなることも決して珍しいことではありません。

腹痛やのどの痛みなどを感じた場合は、医療機関(内科)で受診すると良いでしょう。プールの水を飲み過ぎたことが心配な場合は、問診の際にその旨を伝えると良いですね。

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