鶏ささみはなぜ安いのか01

高タンパクで低脂質の「ささみ」は、健康志向の人に好まれる部位です。引き締まったボディの芸能人がささみ料理を食べているのを、SNSでもよく見かけます。

そんなささみですが、スーパーの値札を見ると安く売られていることが多いです。
このページでは、鶏ささみが安い理由などを紹介します。


ささみが安い3つの理由

1. 鶏肉が豚肉や牛肉よりも安い

ささみは鶏肉の一部です。
鶏は豚や牛とくらべて一度に育成できる数が多く、育てるのにかかる日数が少ないです(最短で47日。豚や牛は年単位で育てます)。

また、1kgの肉を作るために必要なエサなどの穀物も、豚や牛より少なく済みます。
そのため、ささみなどの鶏肉は、豚肉や牛肉とくらべて手ごろな価格で買えるのです。

鶏肉の部位(ささみ)01
▲ささみの場所。むね肉の奥に張り付いています

2. 需要(ニーズ)が少ない

日本人がもっとも好む鶏肉の部位は、ジューシーでコクのある「もも肉」です。
健康志向が高まるにつれ、脂肪の少ないささみの需要も伸びていますが、モモ肉には遠く及びません。

よく購入する鶏肉の部位ランキング(ささみ第3位)04
▲「よく購入する鶏肉の部位ランキング」で、ささみは第3位。もも肉・むね肉とは大きな差があります

一般的に需要・ニーズが少ないものは、値段が安くなります。これもささみが安い理由の1つだと言えそうです。

3. 1パックあたりの内容量が少ない

ささみは1パックあたりの内容量が、鶏むね肉や鶏もも肉とくらべて少ないです。

そのため、値札シールの価格を見ると、むね肉・もも肉よりも安い場合が多いのです。

鶏肉の販売価格と内容量(ささみ)01
▲ある日のスーパーでの鶏肉の販売価格と内容量。ささみは安いですが、内容量が少ないことが分かります

高いという声も多い【意外?】

1パックあたりの値段が安いささみですが、同じ重さで比較すると、むね肉よりも高いケースが多いです。

100gあたりの鶏肉の部位別の値段(ささみ)01
▲100gあたりの値段(赤字)。ささみがむね肉よりも高いことが分かります

これは、鶏1羽からとれるささみの量が、むね肉と比べてはるかに少ないことが理由だと考えられます。大げさに言えば、ささみは「鶏肉の希少部位」にあたるわけです。

1羽(3kg)の鶏からとれる部位ごとの量と割合(ささみ)01
▲1羽の鶏からとれる部位ごとの量と割合。ささみは1羽から約100gしかとれません

お肉をお得に買いたいなら、値札の大きな数字だけでなく、小さく書かれた「100gあたりの価格」もチェックするとよいでしょう。

「今まで高いと思っていたけど、実は安いんだ…!」という、自分の中での掘り出し物が見つかるかもしれませんよ。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

最後までご覧いただきありがとうございます。新鮮なささみの見分け方は「軽く触ってみること」(強く押すのはNG)。触れて弾力のあるものほど新鮮です。時間の経ったささみは、肉に張りがなくなって、水っぽく柔らかい状態になります

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