うるしの日(11月13日)02

11月13日は「うるしの日」です。
日本の伝統工芸「漆(うるし)」の美しさを知ってもらおうと、「漆の美展」などを開催している一般社団法人日本漆工協会によって、1985年(昭和60年)に制定されました。

日付の由来は、平安時代のこの日に文徳もんとく天皇の第一皇子・惟喬これたか親王が、京都嵐山の法輪寺で虚空蔵菩薩から「漆の製法・漆器の製造法」を伝授されたことから。
毎年この日には、法輪寺に全国のうるし職人や関係者が参拝に訪れ、うるし技術の上達を祈願する「うるしの日法要(うるし祭)」が執り行われます。

法輪寺(京都嵐山)プロジェクションマッピング02
▲法輪寺本堂のプロジェクションマッピング。お寺があるのは桂川(渡月橋)の南側です

今回はそんな「うるしの日」にちなんで、「漆についての基本のキ」と、日本の有名な産地を紹介します!


うるしってなに?【漆について】

ウルシの木(ウルシの葉)01
▲ウルシの木(ウルシの葉)。樹液は乳白色ですが、空気中で褐色に変化して固まります

漆とは、ウルシの樹皮を傷付けて採った樹液生漆きうるし)や、その樹液に着色剤・油・乾燥剤を混ぜて作った塗料のことです。
塗料としての漆には、防湿性・防腐性があるのに加え、光沢のある美しい見た目を持つことから工芸品などに用いられます。その美しさから、漆の語源を「うるわし・うるおす」とする説もあるくらいです。

漆01
▲漆(水と油を混ぜたもの)via Wikimedia Commons GFDL CC BY-SA 3.0(画像を加工しています)

身近な工芸品では「漆のお椀」が有名ですが、例えば、将棋盤や将棋駒の文字にも漆が使われています。一見、墨で書かれているように見えますが、たしかにあの光沢や、かすれたりしない耐久性は漆ならではという感じがしますね。

有名な漆器の産地は?【輪島塗】

輪島塗の屠蘇器02
▲輪島塗の屠蘇器。赤い漆は、辰砂やベンガラなどの顔料を加えて作ります

漆を塗って作られた器物は漆器しっきと呼ばれ、石川県輪島市は日本で有数の漆器の産地として有名です。
よく目にする輪島塗わじまぬりとは、輪島市で生産された漆器のこと。江戸時代に特産の「地の粉(じのこ・珪藻土)」が発見され、堅牢な下地作りに成功したことから、その名を高めたと言われています。

「うるしの里会館」(越前漆器伝統産業会館)越前漆器に盛られた越前そば(おろしそば)
▲「うるしの里会館」の越前漆器に盛られた越前そば via Wikimedia Commons Asturio Cantabrio CC BY-SA 4.0(画像をトリミングしています)

そのほか漆器の産地としては、「うるしの里会館」がある福井県鯖江市(越前漆器)や、「うるしの駅(まちの駅 うるしの里)」がある福島県会津地方(会津漆器)なども有名です。

かつては日本各地に生えていたウルシの木ですが、今では国内で使用する漆の90%以上を中国から輸入しているんだとか。職人さんの優れた技術が、日本の漆文化を支えていると言えそうです。

関連ページ▼

※ページ内で紹介している情報は変更になる場合があります。最新情報は公式サイトなどでご確認ください

参考URL・参考書籍