11月29日は「いい服の日」です。
国内学生服メーカー大手3社の1つで「トンボ学生服・体操服」でおなじみの株式会社トンボによって、平成22年(2010年)に制定されました(平成24年には商標としても登録)。

トンボ学生服(株式会社トンボ)本社事務所(岡山県北区)01
▲トンボ本社ビル(岡山市北区) via Wikimedia Commons Okytmb CC BY-SA 4.0(画像をトリミングしています)

日付の由来は11と29で「良い(11)服(29)」と読む語呂合わせから。
「『良い服』とは何かを問い、『良い服』を作るために必要なことは何かを考える日」で、毎年この日には「トンボ1129デザインコンクール」の受賞作品が発表されます。


▲「トンボ1129デザインコンクール」は、全国の中学校・高等学校を対象に、学校制服と体育着のデザイン・アイデアを募集するコンクールです


学生服メーカー大手3社とは?

日本国内の学校制服市場はトンボ学生服、カンコー学生服、明石S.U.C.の大手3社で過半のシェアを握っています。すべて岡山県に本社・本店をおく企業です。

学生服メーカー大手3社
  • トンボ学生服(株式会社トンボ)
    本社事務所 岡山市北区/本社工場 岡山県玉野市
  • カンコー学生服(菅公学生服株式会社)
    本社所在地 岡山市北区
  • 明石S.U.C.(株式会社 明石スクールユニフォームカンパニー)
    本社所在地 岡山県倉敷市
明石スクールユニフォームカンパニー 本社屋01
▲明石S.U.C.本社屋。「明石」は創業者・明石役造から来ています via Wikimedia Commons Aks2410 CC BY-SA 4.0(画像をトリミングしています)

制服製造が岡山で盛んなのはなぜ?

岡山県は江戸時代に始まった綿花栽培を起源として、古くは足袋の産地として知られていました。大正時代の終わりごろから足袋生産に代わって、学生服の製造が盛んになったと言われています。
岡山の綿は繊維が太くて短く、丈夫な織物に適していたため、育ち盛りの学生が何年も着る制服にピッタリなんだそうです。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

足袋の代わりに制服に着目したのは、岡山県が東京・大阪といった大都会から距離が離れており、流行を追いかける商品では売れにくい(一度決めると何年も変わらない制服が良い)と考えたからなんだとか。丈夫という意味では、同じく岡山で生産が盛んなデニム・ジーンズにも通ずるところがありそうですね!

倉敷デニムストリート01
▲倉敷デニムストリート。美観地区にあります

【雑学クイズ】セーラー服の発祥は?

最後に制服に関連した雑学クイズです。
日本で初めてセーラー服を制服としたのは、次の3つのうちどれでしょう?
選択肢はすべて愛知県の学校法人です。

  1. 椙山女学園
  2. 愛知淑徳学園
  3. 金城学院

答え



正解は「3.金城学院」です。

金城学院は大正10年(1921年)9月に、日本で初めてセーラー服を制服とした学校です。
平成30年(2018年)に学校制服研究の第一人者である、日本大学・刑部芳則教授の調査研究によって明らかにされました。


▲金城学院創立130周年記念 最古のセーラー服 復刻プロジェクト via 金城学院中学校高等学校

金城学院のセーラー服の襟の白線は当初2本で、その後3本に。しかし「オシャレは贅沢」とされた戦争によって1本に減りました。
戦争が終わった今も白線は1本のまま。この1本には「戦火の中でも懸命に生きた歴史を忘れたくない」「平和な時代に感謝する心を持ち続けたい」という思いが込められているそうです。

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