10月24日は「天女の日」です。
天女伝説が存在する全国各地の自治体で構成する「天女サミット共同宣言市町」によって制定されました。
日付の由来は、10と24で「てん(10)にょ(24)」と読む語呂合わせから。
天女を活用したまちづくりのプロモーションや認知度の向上、活動の活性化が目的です。
天女サミット共同宣言市町 | |
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福島県川俣町 | 崇峻天皇の妃・小手姫が養蚕と機織りの技術を伝えたとされる |
滋賀県長浜市 | 余呉湖に日本最古ともいわれる羽衣伝説が伝わる(帝王編年記) |
京都府京丹後市 | 「比治の里伝説」「七夕伝説」と、二つの天女伝説が残る |
大阪府高石市 | 「天女の住まう街」を謳う。「羽衣駅」や浜寺公園「羽衣の松」など |
鳥取県倉吉市 | 市の中央に位置する「打吹山」が、天女伝説の舞台に |
鳥取県湯梨浜町 | 「羽衣石山」に天女が舞い降りたとされる |
沖縄県宜野湾市 | 「宜野湾はごろも祭り」で「飛衣羽衣カチャーシー大会」を開催 |
このページでは、そんな「天女の日」にちなんで、天女についての簡単な説明と、天女伝説(羽衣伝説)の有名なストーリーを紹介します!
【天女とは?】羽衣伝説の有名なストーリー
天女とは、天上界に住む容姿端麗な女性のことです。今でも美しさと優しさを兼ね備えた女性を「天女みたいな人(天女のような女性)」などと例えて表現することがあります。
天女は羽衣(はごろも)と呼ばれる、薄くて軽い衣装を着ており、自由に空を飛べるとされています。有名なところでは、七夕の織姫や竹取物語のかぐや姫も天女の一種といえるでしょう。浦島太郎の乙姫も羽衣を身につけていますね。
天女伝説(羽衣伝説)は、地域によって違いはありますが、下のようなストーリーで進んでいく話が有名です。
- 天女が羽衣を脱いで水浴びをしている
川や湖が舞台。羽衣は地面に置かれたり、マツの木に掛けられたりしています。天女は複数人で描かれることもあります - 男がやってきて羽衣を盗んでしまう
男は百姓・漁師など。キレイな羽衣に惹かれて出来心で盗むパターンや、美しい天女に恋をするパターンがあります - 天に帰れなくなった天女が男と結婚する
困った天女が、運命に導かれるように男の家にやってくるのが定番の流れ。結婚したあと子供をもうけることも多いです - 天女が羽衣を見つけて天に帰ってしまう
羽衣の見つけ方は、屋根裏に隠されているのを見つけたり、子供がヒミツをばらしてしまったりするのが一般的です
「似たような話を聞いたことがある!」という人も多いかもしれませんね。「天女のはごろも」は、テレビ番組『むかしばなしのおへや~伝えたい日本昔話~』(BS-TBS)で放送されたこともあります。
▲天女のはごろも【むかしばなしのおへや~伝えたい日本昔話~】 via BS-TBS公式チャンネル
最後までご覧いただきありがとうございます。「天女サミット共同宣言市町」のほかには、世界遺産「三保の松原(静岡市清水区)」にも羽衣伝説が息づいており、14世紀に成立した古典芸能の能の人気演目『羽衣(はごろも)』は、三保の松原が舞台となっています(こちらは中盤のストーリーが少し異なり、天女が舞を舞うことで羽衣を返してもらい、天井の世界へ帰っていきます)。ちなみに、静岡市に本社をおく「はごろもフーズ」の社名も(シーチキンでおなじみですね)、羽衣伝説に由来するんだそうです!
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参考URL・参考書籍
- 天女サミットとは – 高石市(大阪府)
- 一般社団法人 日本記念日協会(協会認定記念日) – 公式サイト
- 新近江名所圖會 第271回 羽衣伝説の残る神秘の湖・余呉湖~北近江の密やかな愉しみ~ – シガブンシンブン 新近江名所図会(公益財団法人 滋賀県文化財保護協会)
- 丹後の伝承|舞い降りた天女、二つの「羽衣伝説」 – JR西日本
- 打吹山の天女(倉吉市越中町) – 鳥取県
- 羽衣石城跡(県指定史跡) – 湯梨浜町
- 三保松原:様々な芸術作品の源泉 – 政府広報オンライン(内閣府)
- はごろもフーズ「シーチキン食堂」(@seachicken8560) – X(Twitter・社名の由来)
- 天女(てんにょ)とは? – コトバンク
- 『広辞苑 第七版』岩波書店,2018