天女の日(10月24日)01

10月24日は「天女の日」です。
天女伝説が存在する全国各地の自治体で構成する「天女サミット共同宣言市町」によって制定されました。

日付の由来は、10と24で「てん(10)にょ(24)」と読む語呂合わせから。
天女を活用したまちづくりのプロモーションや認知度の向上、活動の活性化が目的です。

天女サミット共同宣言市町
福島県川俣町崇峻天皇の妃・小手姫が養蚕と機織りの技術を伝えたとされる
滋賀県長浜市余呉湖に日本最古ともいわれる羽衣伝説が伝わる(帝王編年記)
京都府京丹後市比治ひじの里伝説」「七夕伝説」と、二つの天女伝説が残る
大阪府高石市「天女の住まう街」を謳う。「羽衣駅」や浜寺公園「羽衣の松」など
鳥取県倉吉市市の中央に位置する「打吹山うつぶきやま」が、天女伝説の舞台に
鳥取県湯梨浜町羽衣石山うえしやま」に天女が舞い降りたとされる
沖縄県宜野湾市「宜野湾はごろも祭り」で「飛衣羽衣カチャーシー大会」を開催
余呉湖の天女像(滋賀県長浜市)01
▲余呉湖の天女像 via Wikimedia Commons 663highland CC BY-SA 3.0(画像をトリミングしています)

このページでは、そんな「天女の日」にちなんで、天女についての簡単な説明と、天女伝説(羽衣伝説)の有名なストーリーを紹介します!


【天女とは?】羽衣伝説の有名なストーリー

天女とは、天上界に住む容姿端麗な女性のことです。今でも美しさと優しさを兼ね備えた女性を「天女みたいな人(天女のような女性)」などと例えて表現することがあります。

天女は羽衣(はごろも)と呼ばれる、薄くて軽い衣装を着ており、自由に空を飛べるとされています。有名なところでは、七夕の織姫竹取物語のかぐや姫も天女の一種といえるでしょう。浦島太郎の乙姫も羽衣を身につけていますね。

羽衣天女(本多錦吉郎)01
▲本多錦吉郎『羽衣天女』(1890年、兵庫県立美術館)

天女伝説(羽衣伝説)は、地域によって違いはありますが、下のようなストーリーで進んでいく話が有名です。

天女伝説(羽衣伝説)のストーリー

  • 天女が羽衣を脱いで水浴びをしている
    川や湖が舞台。羽衣は地面に置かれたり、マツの木に掛けられたりしています。天女は複数人で描かれることもあります
  • 男がやってきて羽衣を盗んでしまう
    男は百姓・漁師など。キレイな羽衣に惹かれて出来心で盗むパターンや、美しい天女に恋をするパターンがあります
  • 天に帰れなくなった天女が男と結婚する
    困った天女が、運命に導かれるように男の家にやってくるのが定番の流れ。結婚したあと子供をもうけることも多いです
  • 天女が羽衣を見つけて天に帰ってしまう
    羽衣の見つけ方は、屋根裏に隠されているのを見つけたり、子供がヒミツをばらしてしまったりするのが一般的です

「似たような話を聞いたことがある!」という人も多いかもしれませんね。「天女のはごろも」は、テレビ番組『むかしばなしのおへや~伝えたい日本昔話~』(BS-TBS)で放送されたこともあります。


▲天女のはごろも【むかしばなしのおへや~伝えたい日本昔話~】 via BS-TBS公式チャンネル

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

最後までご覧いただきありがとうございます。「天女サミット共同宣言市町」のほかには、世界遺産「三保の松原(静岡市清水区)」にも羽衣伝説が息づいており、14世紀に成立した古典芸能の能の人気演目『羽衣(はごろも)』は、三保の松原が舞台となっています(こちらは中盤のストーリーが少し異なり、天女が舞を舞うことで羽衣を返してもらい、天井の世界へ帰っていきます)。ちなみに、静岡市に本社をおく「はごろもフーズ」の社名も(シーチキンでおなじみですね)、羽衣伝説に由来するんだそうです!

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