国語で習う「句読点」。読み方を間違いやすい漢字ですが、正しい読み方は「くどくてん」ではなく「くとうてん」です。
「読」という漢字を使った熟語が「読書(どくしょ)」や「音読(おんどく)」など、「どく」と読むものばかりなので、ややこしいですが、この機会にしっかり覚えておきたいですね!
漢字 | 音読み・訓読み |
---|---|
読 | [音] ドク・トク・トウ |
[訓] よむ |
▲『漢検 漢字辞典 第二版』からの抜粋です
漢検の漢字辞典には「読」を使ったさまざまな熟語が紹介されているのですが、「句読点(読点)」以外に「トウ」と読むのは「読本(とくほん)」だけでした。しかも「読本」に関しても、最近では「どくほん」と読まれるケースが増えているようです!
※読本(とくほん)…「読み物の本」という意味で、絵本と対比させる形で用いられます
目次(もくじ)
句点と読点、どっちがどっち?
句読点の意味は、その字が示すとおり「句点と読点」なのですが、どちらが「。(まる)」でどちらが「、(てん)」なのか、パッと見ただけでは分かりにくいのが正直なところ。
この機会に整理しておくと、句点(くてん)は文章を区切る「。」のことで、読点(とうてん)は文章の途中に打たれる「、」のことです。
- 句点(くてん)…文章を区切る「。」のこと
- 読点(とうてん)…文章の途中に打たれる「、」のこと
「読点」は「句読点」と同様に「とうてん」と読みます。「どくてん」と読むのは間違いなので、気を付けたいですね!
読点(、)は文章を読みやすくするためだけでなく、文章の意味をハッキリさせるためにも、とても大切な記号です。例えば、
- Aくんはお菓子を食べながら、テレビを見ているBさんに話しかけた
- Aくんは、お菓子を食べながらテレビを見ているBさんに話しかけた
上の2つの文章は、使われている文字はまったく同じですが、読点(、)の位置が違うだけで、
- 1の文章…お菓子を食べているのはAさん
- 2の文章…お菓子を食べているのはBさん
このように、伝わる意味が変わってしまうことがあります。「読点(、)は使う場所に注意!」と覚えておくと、文章を書くのが上手くなるだけでなく「句点と読点、どっちがどっちだっけ…」と悩むことも少なくなるはずですよ。
まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございます。
このページの要点をまとめました。
- 句読点の正しい読み方は「くとうてん」
- 句点は「。」のことで、読点は「、」のこと
- 読点(、)は打つ場所によって、読む相手に伝わる意味が違ってくるので注意
僕は文章を書いていて「これは読点がちょっと多すぎるかな…」と感じることがあります(もしかしたら、このページを読んでくださったあなたも、同じように感じたかもしれません)。読点の使い方で文章の雰囲気も変わってきますし、このあたりは僕にとっての永遠のテーマなのかな…笑
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参考書籍・参考URL
- 『漢検 漢字辞典 第二版』公益財団法人 日本漢字能力検定協会,2014
- 『広辞苑 第七版』岩波書店,2018
- 「読本」の読みについて(ドクホン、トクホン どちらが多いか など知りたい) – レファレンス協同データベース