11月23日は「勤労感謝の日」。1年で最後の国民の祝日です。
勤労感謝の日とは?【意味】
昭和23年(1948年)7月20日公布の「国民の祝日に関する法律(祝日法)」で、勤労感謝の日は「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」日と定めています。
勤労感謝の日の由来は?
祝日法が制定される前、11月23日は祭日の新嘗祭として休日になっていました。
新嘗祭は、宮中で行なわれる恒例祭典の中で最も重要なもので、天皇が新穀を天神地祇にお供えして感謝したあと、自らもその新穀を食する祭儀です。
そのような歴史もあり、祝日法制定前に行なわれた世論調査では「新穀祭」「新穀感謝の日」「収穫祭」といった名称が用いられていました。
しかし、その後の国会での審議で少しずつ名前が修正されていき「勤労感謝の日」になったのです。
「勤労感謝の日」になるまでの流れ |
---|
|
ちなみに、文化委員会では「5月1日のメーデーを祝祭日にしたい」という希望も出ていました(メーデー=労働運動の国際的記念日)。
「労働・勤労」という言葉は、この流れを汲んで付いたと考えることができそうです。
結局、何に(誰に)感謝するの?
祝日法と、その制定までの経緯をふまえると、勤労感謝の日は「勤労者や収穫物・生産物に感謝する日」だと言えるでしょう。
なお、勤労には「心身を労して勤めにはげむこと」という意味があり、「勤めにはげむ」には「力を尽くして任務や義務を行なう」などの意味があります。
仕事をする人だけでなく、家事・育児に励む人や、夢に向かって勉強している人など、「頑張っている人」に対して改めて尊敬の心を持ちたいですね。
関連ページ▼
- >>[次の日]鰹節の日(11月24日)
- >>[前の日]回転寿司記念日(11月22日)
- >>神嘗祭(10月17日)
- >>【今日は何の日】記念日一覧へもどる
参考URL・参考書籍
- 国民の祝日に関する法律 – e-Gov法令検索
- 各「国民の祝日」について、祝日法制定の経緯、祝祭日に関する世論調査 – 内閣府
- 主要祭儀一覧(新嘗祭) – 宮内庁
- 第2回国会 参議院 文化委員会 第7号 昭和23年6月18日 – 国会会議録検索システム(国立国会図書館)
- 祝祭日に関する関係者会議報告書 – 国立公文書館 デジタルアーカイブ
- 『広辞苑 第七版』岩波書店,2018