木へんに土の漢字「杜」は「もり」と読むのが一般的です。
スマホやパソコンでも「もり」と打って変換すれば出てきます。

漢字音読み・訓読み
[音]
[訓] もりやまなしふさぐ・じる


杜(もり)の意味は?【鎮守の杜】

「杜(もり)」には「神社の森」という意味があります。
「鎮守(ちんじゅ・その地を鎮め守る神)」と組み合わせて「鎮守の杜」と言うことも多いです。明治神宮熱田神宮などが有名ですね。

明治神宮(鎮守の杜)02
▲明治神宮の鎮守の杜

また、宮城県仙台市は「杜の都(もりのみやこ)」の愛称で知られます。
仙台藩時代に武家屋敷の屋敷林や社寺林が連なり、まち全体が緑で覆われているたたずまいを持っていたことが由来のようです。
仙台市には「仙台うみの杜水族館」「天然温泉 杜都の湯」「杜の都信用金庫」などの施設・機関がありますよ。

仙台うみの杜水族館01
▲仙台うみの杜水族館 via Wikimedia Commons Kinori CC BY-SA 4.0(画像をトリミングしています)

「杜」を使った熟語・言葉

杜撰(ずさん)

杜撰(ずさん)は国語の授業など、勉強の場面で目にする機会が多い熟語です。
「詩や文章などに間違いが多いこと」「仕事に誤りが多くいいかげんなこと」という意味があり、中国北宋の詩人・杜黙(ともく)の詩の多くが、作詩上の決まりから外れていたことが由来とされています。

似た言葉には、四字熟語「杜撰脱漏(ずさんだつろう)」や、これを略した「杜漏(ずろう)」がありますよ。

杜若(かきつばた)

アヤメ科の多年草・カキツバタを漢字で書くと「杜若(もしくは燕子花)」になります。
在原業平の和歌「らころも つつなれにし ましあれば るばるきぬる びをしぞおもふ」も有名ですね。

在原業平像とかきつばた(史跡八橋かきつばた園・愛知県知立市)
▲カキツバタと在原業平像・歌碑(史跡八橋かきつばた園)
ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

杜若は「とじゃく」と音読みされることもあり、愛知県豊田市には「杜若とじゃく高等学校」があります。名古屋鉄道でおなじみの名鉄グループの学校で、校章はもちろんカキツバタです(ちなみに愛知県の県花はカキツバタです)

>>[関連]【在原業平】かきつばたの和歌の技法は?

杜鵑(ほととぎす)

カッコウ目カッコウ科の鳥・ホトトギスには漢字表記がたくさんあり、「杜鵑」はそのうちの1つです。
ほかの表記には「杜宇・霍公鳥・郭公・時鳥・子規・不如帰・沓手鳥・蜀魂」などがあります。

杜鵑(ホトトギス)01
▲ホトトギス(杜鵑)via Wikimedia Commons Ron Knight CC BY 2.0(画像をトリミングしています)
そのほか「杜」を使った熟語・人名など
  • 杜氏(とうじ)
    日本酒造りの最高責任者や職人
  • 杜絶(とぜつ)
    ふさがり絶えること。とだえること。途絶とも
  • 杜甫(とほ)
    「詩聖」と称される盛唐の詩人。代表作に『絶句』『春望』など
  • 杜翁(トルストイ)
    ロシアの小説家・思想家。代表作に『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』など
  • 杜松(ねず)
    ヒノキ科の常緑針葉樹・ネズミサシの別称
  • 北杜市(ほくとし)
    山梨県でもっとも面積が広い自治体。ブルーベリーで有名
ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

最後までご覧いただきありがとうございます。ちなみに「杜」が入る名字(苗字)には「石杜(いしもり)」があります。東北地方(とくに岩手県)に多い印象です!

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