12月2日は「ビフィズス菌の日」です。
ビフィズス菌が入った「BifiX(ビフィックス)ヨーグルト」を展開し、ポッキーなどのお菓子でもおなじみの江崎グリコ株式会社によって制定されました。

日付の由来は、フランスの小児科医であるアンリ・ティシェ(Henry Tissier)が1899年の今日、パリの生物学会でビフィズス菌の発見を発表したことから。
善玉菌の代表といわれるビフィズス菌入りの食品を食べることでおなかを良い状態に保ち、健康を維持してもらうことを目的としています。


▲江崎グリコ 公式X(Twitter)より。ビフィズス菌は大腸で働き、乳酸菌は小腸で働きます


ビフィズス菌とは?

ビフィドバクテリウム ロンガム 亜種 ロンガム(Bifidobacterium_longum)01
▲電子顕微鏡で見たビフィズス菌 via Wikimedia Commons Julie6301 CC BY-SA 3.0

ビフィズス菌(Bifidobacterium)は、私たち人間の腸内に存在する代表的な善玉菌で、赤ちゃんのお腹(便中)から発見されました。
アルファベットの「Yの字」のような独特な形をしたビフィズス菌があるため、ラテン語で「分岐」を意味する「ビフィズス(bifid)」が名前の由来になっています。

ビフィズス菌と乳酸菌は違うの?

ビフィズス菌は乳酸菌の仲間ですが、下の3つの特徴から「ビフィズス菌と乳酸菌は別物です」と説明されることもあります。

  1. ほかの乳酸菌と違い酸素を嫌う性質がある
  2. 発酵すると乳酸だけでなく酢酸も発生させる
  3. おもに大腸で働く(乳酸菌は小腸で働く)
ビフィズス菌と乳酸菌の違い(棲む場所)01
▲ビフィズス菌と乳酸菌は働いている場所が違うんです

また、2.の特徴から、ビフィズス菌には整腸作用だけでなく、病原菌の感染や腐敗物を生成する菌の増殖を抑える効果(酢酸の殺菌作用)があると考えられています。

ビフィズス菌乳酸菌
腸内菌数1兆~10兆個1億~1000億個
作るもの乳酸、酢酸乳酸
棲む場所おもに大腸おもに小腸

▲ビフィズス菌と乳酸菌の違い

ビフィズス菌を増やす方法は?

腸内にもともと存在しているビフィズス菌を増やすためには、その材料となるオリゴ糖を摂ることなどが有効とされています。
腸内のビフィズス菌は1兆~10兆個と、ビフィズス菌入りヨーグルトに含まれる個数よりも圧倒的に多いため、ビフィズス菌の栄養源を摂るという考えです。

オリゴ糖01
▲オリゴ糖はビフィズス菌などの腸内細菌の栄養源となって、それらを増やす効果があります

例えば、特定保健用食品(トクホ)の『オリゴのおかげ』には、許可表示内容として「乳果オリゴ糖を主成分とし、腸内のビフィズス菌を適正に増やして、おなかの調子を良好に保つ食品です」とあります。
オリゴ糖を多く含む食品には「玉ねぎ、ごぼう、アスパラガス、にんにく、大豆、バナナ」などがありますよ。

オリゴ糖を多く含む食品01
▲オリゴ糖を多く含む食品の例

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